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□10000hit感謝!
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(10000感謝フリー)


桜が蕾を付け始めて、冬の寒々しく張り詰めた空気が徐々に暖かいく優しいものに変わって行く。
もう、春になるのだ。
去年の今頃の自分はどんな気持ちでこの季節を過ごして居たのだろう?
仕事が忙しい時期で毎日を魂の浪費と言う風にしか捕らえていなかったのかもしれない。
今は、そんなことはない。毎日が大変なのは変らないけど、充実してて、それでもって心は幸せに満たされている。
そんなに心に余裕が持てるようになったのは太子のお陰で、太子と出会う事のなかった今までの人生が無駄にしか感じられない。

眠気を誘う暖かい風に乗り太子の声がやってきた。


「妹子!」


満遍の笑みの腕の中には沢山の色とりどりの花が抱えられている。
僕の近くへと駆け寄ると太子はその花を僕へと放り投げた。
ひらひらと辺りに花が舞う、突然の事に驚きはしたけれど、綺麗なそれに見とれていた。


「綺麗だ」
「え?」
「妹子はやっぱり花が似合うな」


お前のために摘んで来たんだ、
そう言う太子に微笑んで礼を言う。
そうしたら太子も照れたようにまた笑う。
これが、"幸せ"と言うんだって、太子と出会えたことで僕は知る事が出来た。


「妹子、左手出して」
「?はい…」


言われるままに出した手を太子に優しく掴まれ薬指に何かがはめられた。


「よし、」


放された左手の親指から4番目、シロツメクサで作られた安易な指輪が付いていた。


「………太子、」
「おそろいだ!」


差し出された太子の左手の同じ場所にも同じ花が咲いていた。
心に辺りに吹いているような暖かい風が吹く。


「妹子、これからもずっとずっと一緒にいような、約束だそ!」
「はい!」


その約束を誓うように太子の方から触れるだけの小さな口付けを行なった。唇が離れた途端また、2人笑いあった。

こんな風にこれからもずっとずっと、幸せが続くって知ってる。
太子が僕を選んだ日から、
僕が太子を選んだ日から、
約束されたこの幸せを、実感してまた、笑い合う





最高の幸福と言うモノ
(そこに太子がいて、)
(そこに妹子がいて、)
(愛し合えること)


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10000突破ありがとうございます!
書くのが遅いですね、すいませんorz
アンケート堂々1位の『太妹甘め』です。
季節としては少し早足ですが、私からの春をお届け致します!(黙れ)

では本当に10000hitありがとうございました!
これからも頑張らせていただきます(`∀´)ゞ


090206

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