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□飛鳥
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ズキリ、ズキリと痛む

なにを間違ったのか?誰が悪かったのか?
確実に妹子は私を愛していた。あぁ、今はそれさえ勘違いだったのでないだろうかと思える

ずっと好意を寄せてくれる妹子の気持ちを気付かないふりをしてきた。そうやって逃げてきた


「太子!ブランコで遊んでないで仕事してください!!」


なんて、私の身の回りを任されてる訳でもないのにこうやって気にかけてくれたり、私にあった時に微かにだけど嬉しそうな顔したり・・・、
そりゃ、私だって気付くよ
でも、私にとって妹子は大切な友達で
妹子だって今の2人の距離を心地よく思っていて、それ以上を望まなかった
だから、このままでいればいいんだ、と思っていたんだ


でも、今
アイツと一緒にいる妹子を見て、
アイツと笑う妹子を見て、
私の方を見ようとしない妹子を見て、
ズキリ、ズキリ、と痛み続ける胸

(あぁ、そうか)

知らなかった
私だって、妹子が好きだったんだ
愛していたんだ










「妹子・・・」

「太子?どうしたんですか
あ、遊んでないで仕事してくださいよ」



以前と変わらないようなやり取り
でも、違うんだ


「妹子さん、」

「あー、ごめん今行く!!

じゃあ太子、仕事ちゃんとしてくださいね」

「・・・ぁ、」


アイツに呼ばれたらなんの未練もなくその場を去って行く


「妹子、」


妹子が去って行った角を見つめる
今はアイツときっと談笑しているのだろう

呼ぶ相手のいなくなった口で精一杯の強がりをこぼす


「よーし、竹中さんと遊ぼ!妹子なんかいなくても楽しいもんねっ」













早く気が付けたなら
(奪われてから気付く、なんて、)




‐‐‐‐‐‐‐‐‐
太←妹が
太→妹→?
になってしまった感じです
?は、多分曽良君です^^

悔やみ太子



081121
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