Spiritual singer
□雨の中の出会い
2ページ/6ページ
ザザ…――
ある日の夕刻、黒主学園理事長の黒主灰閻は雨の中、出掛けていた先での用事を済ませ、急いで学園へと戻っていた。
「もうっ!雨降って来るなんて言って無かったのに。僕って本当に……
ついてない(泣)」
晴れていたのにいきなり降り出した雨に肩を落としつつも、ずぶ濡れにならない内に急いで歩いて行く。
「それにしても、天気雨なんて……何か今日あるのかな?」
ふと言って思い出したのは、一人の女性。
「そういえば、……侑子さんは元気かなぁ。今度連絡してみよっとVv」
―――――――――――
学園門前……――
「やっと着いた。あ〜ぁ。結局ずぶ濡れι」
そうため息を吐いたが、ふと何かの違和感を感じ空を見上げた。その時、空間の一部が特大の雫の形に変形し、
「……Σえっ?」
落下してきた。
「あっ危なかった(汗)
……ん?この娘は?」
間一髪で落ちて来た雫を避けた灰閻。そして雫が割れなくなった事に安心して雫の落下地点を見てみると、そこには自分の義娘と同じ年齢くらいの少女が一人倒れていた。
「ええぇ!?」
.