Poem

□ベンチ
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ベンチ

青い絵の具を零したような真っ青な空
綿菓子のような真っ白いうろこ雲

咲き乱れるドレスのようなピンクの花
大きな1本のカシの木
その下には茶色い木のベンチ

ベンチの上に落ちた落ち葉を手で払い
そこへ座る私…
膝の上に本をのせて
ゆっくり開いて読んでいく

時間も 風も ゆっくり流れ
優しい風が長い私の髪を靡かせる

小鳥が鳴き 雲がゆっくり流されて
私の手がページを捲る

今聞こえる音は 小鳥に囀り 風も音
そして 私がページを捲る音だけ…

時間が進んでいるようには思えない一時
学校のことも 家のことも
何もかも忘れて

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