Novel(黒猫)

□プレゼント
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ある日、1匹の黒猫が1人の少年に話しかけました。


こんにちわ。私は黒猫。えっ?何で猫が喋ってるのって? 
今日は年に一回の猫の日。
猫が喋れる日なの。
それでね...ううん!何でもい!!
で、イキナリだけどホントにイキナリだけど、あなたにプレゼントがしたいの。
とっても素敵なプレゼントだから!
はい、これ。
えっ?何これって?
どっからどう見てもテレフォンカードじゃない。500円分のテレフォンカード♪ えっ?要らない?
そんなコト言わないで。使ってよ。使い終わったら素敵なことが起こるから。
その素敵なことが起こったら私はあなたからお返しをもらえるの。
何?こんなの要らないし、お返しなんてやるもんか?
まぁ、まぁ。お返しはあなたが意識してくれるものじゃないから大丈夫。素敵なことが起こった後、あなたは知らないうちに私にお返しをあげているから。お金もかからないし、ね?
それは何かって?
フフフッ。教えな〜い♪
えっ?それじゃ要らないって?
ん〜...わかった。んじゃ、これを使い終わったら起こることを教えてあげる。
これならいい?
...わかった。あのね、これを使い終わるとね、願い事が1つだけ叶うの。
ねっ?素敵でしょ?
だから、受け取って?
ありがとう。お返しが楽しみ♪
じゃぁ、なるべく早く使ってね?
あと、他の人に使わせちゃダメだから。
んじゃ、バイバ〜イ♪



少年がテレフォンカードを使い終わり、願い事を叶えてもらいました。
そして、願い事が叶った後、少年はイキナリ今までテレフォンカードを使っていた電話ボックスに走りこみ、電話機のコードで自ら首を絞め自殺しました。
黒猫が欲しかったお返しはこの少年の命でした。
その夜、猫の鳴き声が酷く響き渡っていたそうです。
その猫は、あのときの黒猫だったそうな...

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