Novel(黒猫)

□風船
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1人の少女1一匹の黒猫が話していました。

「こんにちは、私、黒猫。ちょっと最近刺激がないのよね〜。
あ、イキナリごめんなさい♪ちょっと、今日はあなたにあげたい物があって、ここに来たの。
これなんだけど…。
何これって風船よ。見れば分かるでしょ?
綺麗でしょ?色々な色があるのよ。
あなた何色が好き?
黄色?あ〜、明るくて元気な色だから…。そうね。
えっ?わたし?私はすごーく濃い赤。ていうか、赤黒い色かなw
理由はね〜、私の大好きな血の色だからぁ♪
嘘、嘘、そんな顔しないで!!
とにかくこれ全部あげるわ。
まぁ、5個しかないけど。
じゃぁ、はい。受け取って?
返品不可だから。じゃぁね〜♪」

少女がもらったのは赤・黄・緑・青・紫色の風船。
少女はその日に5つ全て膨らませました。
まだ、幼い少女が膨らめた風船はとても小さいです。
特に最後に膨らませた紫色は特に小さいです。
でも、少女は大満足。5色の風船はとても綺麗。
まるで虹から落ちてきたかのように。
ある日、一番最後に膨らめたので小さい紫色の風船がパンッと大きな音を立てて割れました。その瞬間、少女の美しさがなくなります。次に2番目に小さい青色の風船が割れました。そして、少女の冷静さがなくなります。
次は緑色の風船。
緑色の風船が割れると少女の優しい心が消えました。
黄色…
少女が好きだった黄色い風船もわれ、少女の無邪気な笑顔を奪います。
そして…赤。
赤の風船が1番大きな音を立てて割れます。
すると、もう抜け殻のように感情も心も表情もない少女が大きな音で割れました。
あっちに腕が、こっちには足…の指? これは…?
あれが心臓でこっちは頭…じゃなくて髪の毛。
心臓と思われるものはバラバラになっています。
全てのパーツから黒猫が好きだといったすごく濃い赤黒い大量の血液。
5色の風船が割れ、その色とりどりの破片の中に少女の破片が転がっていました。

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