海よりも深く

□04
2ページ/4ページ


「…なんで来たの?」


「なんで来たの、って…迎えに来たんだよ…」


「俺まだ帰らないから」


「そっかそっか、まだ帰らないか〜………って、ハァ!?」


「だから〜 まだ俺帰らないから、って」


突然来た来訪者と神威は言い合っている。
ちょ、私を挟んで話さないでほしい……


取り敢えずこの場から逃げようと思った。


「…よし、この隙に…」


そろ〜り…
ガシィッ!!


「ヒィッ!!」


「どこ行くの?」


……こえーッ!!
逃げようと思ったら神威にいきなり腕掴まれたよ!!
しかも神威、めっちゃニコニコしてる!!(いつもより10倍)


「いや、うん!飲み物入れようかなーって思ってさ!!うん!」


「こんなヤツに入れなくていいヨ」


「こんなヤツって…、…っ!?」


私がしゃべった後、神威が私を抱き寄せた。


「ちょ、神威!!放してよ!!」


「ヤダ」


コッ、コイツ〜…っ!!


「…何、おおお前たちって、そ、そそんな関係なの?」


「ちょ、違いますからァァア!勘違いしないで下さい!!
顔赤くしながら動揺しないで下さいィイ!!」


「え?夏海、俺たちってこういう関係じゃなかったの?」


「神威まで何勘違いしてるのォオ?!違うし!!断じて違うしぃぃ!!」


なんなの?この人たちなんなの!?
そんな展開早くなかったし!!
そ、そりゃあ…キスはしちゃったけど……
別に神威とは付き合ったりしてないんだから!!


「……なぁ、団長」



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ