短編集
□1. どこにいるの？
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「ねぇ、かくれんぼしよう」
暇になると君はすぐそう言った
かくれることに関しては村で一番だった君
「昨日火事があって一軒焼失したんですって」
風吹く村で
「無理心中だったって噂よ」
「家族全員助からなかったそうね」
僕らは生まれて
「でも焼け跡が酷すぎてまだ死体は確認されてないんでしょう？」
ずっと
「あの時家から出てくる人はいなかったそうだから多分誰も助かってないわよ」
ずっと一緒だった
「可哀想に…家からは子どもの泣き叫ぶ声がずっと響いていたそうよ」