TEXTT2

□約束
1ページ/5ページ

「家に帰る!?」
ミントの声がホテルのロビーに響き渡った。
「左様でございます。」
召使い(じい)が冷静に答えた。
「そんな・・・。」
「すぐには出発しませんが、今日の夕方には・・・。」
「ですから、即着替えて、お世話になった方々に挨拶しにいきますよ!」
マヤがミントの腕をつかむ。
「へっ?着替え?」
「そうです!さあ、部屋に行きますよ!」
「えっ!ちょ、ちょっと!」
ミントの抵抗も虚しく、マヤに部屋に連れていかれた。

2時間後―――

ミントはすっかり別人のようになった。
少し化粧をし、髪を下ろし整え、綺麗なドレスを着たり等、なんともまあ美しい女性になった。
「さあ、時間はあまりありませんので、少し急いで挨拶してきてください。」
「わ、わかったわ・・・。」
なぜたか、今のマヤには逆らえないミントだった。

ミントは皆に驚かれた。当然と言えば当然なのだが。
ベルには気味悪がられ、デュークには固まられ、プリマドールにはからかわられ、
エレナは・・・彼女自身は褒めているつもりなのだが、けなしているようにしか聞こえず、
まともな反応をしたのはミラとクラウス、カーサ、意外にもロッドだった。
ちなみに偶然カローナにいたブラッドとスモーキーはミントとは気付かず、そのまま行ってしまった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ