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□ホストクラブ「夜行」・3
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「良守ー。」
「ん?何、父さん?」
「正守から電話だよー。」
(兄貴から?何だろう…。3日後どうせあの店で会うのに…嫌だけど。)
とりあえず、良守は修史から電話を受け取った。
「もしもし?」
『やあやあ、良守。元気にしていたかい?』
「4日前会ったばっかだろ?で、何?」
『…もう本題にいくのか?もう少し
「兄貴、もうすぐ開店だから、準備で忙しいだろ?だから、早く。」
『良守…。そこまで俺のこと心配して
「他のみんなに迷惑がかかるから、馬鹿なこと言ってないで早く本題に入れ!」
『良守、照れちゃって、カワイイ』
「……。」
(うあー、3日後覚えてろよ…。ぶっ飛ばしてやる!)
『実はな、3日後に幻の誕生日パーティーを開こうと考えているんだ。』
「…はあ?」
『だから、3日後
「それはわかった。…え、志々尾、その日誕生日なの?」
『数日ずれてはいるが、メンバーが全員揃うから、その日がいいだろうと思ってね。』
「てめぇ、なんで今の今まで教えてくれなかったんだよ…。」
『すまんすまん。忙しくて言えなかった。良守は知ってると思っていたしね。』
「…じゃあ、俺プレゼント考えないといけないから、切る…。」
『待て待て。その日はいつもより早く来い』
「なんで?」
『飾り付けとか準備があるからな。―頭領―あぁ、今行く。じゃあ、切…りたくな』

―ピッ

「父さん、ありがとう。」
良守は電話を切って、修史に携帯を返した。
「正守、なんだって?」
「なんか、3日後に志々尾の誕生日パーティーやるから早く来いって。」
「そーなんだ!じゃあ何かプレゼントをあげないとね!」
修史は楽しそうに鼻歌を歌いながら、部屋から出て行った。
「…何をあげたらいいのか…。」
溜め息混じりにぽつりと良守は呟いた。
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