なると

□あなたがすきです
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「オイラ、彼女ができたから。」

「はぁ?」


私は冗談だろうと思った。

いや、本当にそう願いたい。
でも、彼は私の気持ちなんて知らず『彼女ができた』と連呼していた。

私はなぜか悲しかった。
どうして悲しいのかわからない。
あぁ、どうして…。
私はそんな思いで頭がいっぱいだった。

私とデイダラは幼馴染で小学校の頃から一緒だった。
もっと凄いのは小学校、中学校のクラスは全部一緒。腐れ縁だった。
中学生にもなれば、恋愛話もめずらしくなく、むしろ当たり前になっていく。だから、デイダラも彼女を作ったのだろう。

さっきまではしゃいでいたデイダラがこっちに来て、


「おい、泣いてるぞ…。うん。」


と言ってきた。


「何?泣いてるわけ…。」


自分の頬を触ると、濡れていた。
バカみたいだ。
人が楽しいことを話しているのに、自分は…。


「どうして、泣いているんだい?うん。」

「・・・。おめでとう…。」


自分が涙しているとかは関係なく、『おめでとう』と言ってやりたかった。
デイダラはせっかく彼女ができたんだ。
祝いの言葉を言ってやらなければ可哀相だ。
それは私の思いでもあり、むしろデイダラに慰められてプライドを傷つくのが何よりも恐れていたのかもしれない。
そんなもの、捨ててしまえばいいのにと思うのもあるが、幼馴染相手にそんなことする相手でもない。






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