Lonely Night
□Lonely Night
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バタン、とドアが閉まる音と同時に2人はへなへなと安心したかの様に地面へと座り込む。
「ぇ、」
すると、2人の目の前には何故か1人のウスグラ村の住人が居た。
怯えるよりも、何でこんな所に人が、驚きの目でマリオたちを見つめていた。
その空気の中、恐る恐る口を開いたのがクリスチーヌだった。
「あなたは、」
「マレッタっていいます…
そ、村長を探しに来たんです」
「村長?
村長ならさっきまで村に居たわよ?」
「ぇ…いや、えっと…
さっき、ぼく多分あなた方の後に訪問したんですよ。
そしたら誰も居ない代わりにバラみたいな香りが漂ってて…」
「散歩よ!ただの散歩!
きっとそうよ、村長だってずっと家にいたら気持ち悪くなるもんよ!」
「いえ、村長は何も用事がなければ1週間、2週間は平気で家にこもる方ですから…」
「…おばけよ!
そんなに家こもってたら窒息するわ!」
「そこも難なく過ごすのが村長ですから、」
「へえ、それよりマレッタは何でこんな危険な所に居るの?」
「…村長が、鐘がなって豚になる事件が始まってから毎日、悲しそうな目をしてこの建物を見つめていました。なので、もしかしたら来ているのではないか、と思って…ここは危険だから、もし来ていたら連れて帰らせるつもりです」
「その様子だと、まだ会ってないようね」
「はいー…
テレサも見かけないどころか気配も感じられません…」
「それもきっとバケモノの仕業なのよ。マレッタ、気持ちは分かるけど此処は危ないからあなたは村に帰った方が良いわ」
「でもまだ村長が!」
「村長はもし来ていたら私たちが連れて帰るから安心して」
「…でも、」
『あーもー!!
オウムのやつ!何やってんだ!さっさと攻撃しろーっ!!』
「オウム…って!!」
すると、いきなり壁を破壊して物凄いスピードで部屋に突き進んできたのは一匹のオウム。
「うるせー!オレに命令して良いのは天ノ神サマだけなんダヨ!!」
やけくそになったと思われるオウムは勢いよくマリオたちへと襲いかかって来た。