Novel
□銀色の猫
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朝、目が覚めると、家のドアが開く音がした。
誰…?
「昶ーいるの?」
何処からか声がする。
聞いた事がある…女の声。
まさか…!!
嫌な予感がして飛び起きる昶。
「昶ー? いるんでしょう?」
1階から聞こえてくる声。
ゆっくりと階段へ近付いてくる。
まずい…
今のこの状況を見られたら…
ふと隣を見る昶。
白銀は 小さな寝息を立てて眠っている。
どうしよう…
「昶…君? どうか…したんですか?」
昶が頭を抱えていると、白銀が薄く目を開ける。
「いや…その…」
昶が言葉を詰まらせていると、白銀は いぶかしげな顔をし、起き上がる。
足音に気付いたのだろう。
すると白銀は 昶の腕を掴み、ベッドから下りた。
「おいっ…」
昶の言葉には答えず、白銀は 昶を連れてベッドの下に潜り込んだ。
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