まんが日本昔ばなし
□雨入道
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あるところに欲の無い婆さんが住んでいて、その隣には欲張り婆さんが住んでおったんだと。
ある雨の日、欲の無い婆さんの所へ小さい爺さんが現れたど。
欲の無い婆さんは家に上がってもらって自分の飯食わせたんだと。
そうしたらな、小さい爺さんは感動してな、しゃもじを婆さんに渡したんだと。
んだけど、婆さんの家は本当に貧乏でな、しゃもじがあっても米が無え。
婆さんは
「米があったらこうかき回せるのになぁ」
と言いながら鍋の中しゃもじでかき回したらな、米があふれてきたっけど。
それを聞いた隣の欲張り婆さん、雨の日に小さい爺さんが現れたから無理やり家の中さ入れて、飯もやらねえで無理やりしゃもじ奪って、小さい爺さんを家から放り出したんだと。
そんで鍋をかき回したらゴミしか出てこねくてな、欲張り婆さんは怒って外を歩いてる小さい爺さんをひっ捕まえて文句言ったんだと。
したらな、小さい爺さんは怒り出して入道のように大きくなるとな、大水を起こして欲張り婆さんの家と畑を押し流してしまったんだと。
欲の無い婆さんはな、食い物に困ることなく暮らせたそうじゃ。
以上、宮城県の物語じゃったと。
とっぴんぱらりのぷぅ