お話

□ミンナがケモノ!!物語
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ある晴れた日の事・・・


とある公園のベンチの上で、その近所の老夫婦の家に住む、『アキラ』という名前の猫が昼寝をしていました。
まだ子猫サイズなアキラは広いベンチの上でのびのびとゴロゴロしています。

その様子を、

「・・・・・・」

公園で一番高い木の上から無言で見下ろす影が・・

「・・・可愛いですねぇ・・」

失礼。

デレデレと呟きながら見つめる(かなり好意的表現)影が在りました。





「・・・っ・・?」

ぶるり。

何故だか解りませんが、アキラは悪寒を感じて小さな身体を震わせます。

(・・・何だ・・?)

何故だか、以前 自分がお世話になっている老夫婦宅へ帰郷して来た娘一家の飼い犬、『ジョンソン』に舐めまくられた時の事を思い出しました。

(アレは地獄だったな・・)

もしかして、ジョンソンが近くに来ているのだろうか・・?
そう考えて、ふいと視線を巡らせてみます。

しかし、少なくとも目に見える所にはジョンソンに限らず、犬一匹居りません。

(・・・ま、気のせいかな)

偶々、気温の関係で似通った寒気を感じた。

そんな事もあるだろう。
そう納得して、昼寝を再開しようとした

その時です!

「猫さん、猫さん。」

目の前に一羽の鴉が舞い降りて、声をかけてきたのです。

「ちよっとお話 よろしいですか?」

それも、鴉のくせに真っ白という、怪しい鴉です。

蒼い目を細めて、此方を見つめる様は

(怪しい奴だ・・!)

猫生経験はまだ浅いですが、それなりに聡いアキラを警戒させるに充分な胡散臭さを漂わせていました。




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