novel

□ささのはさらさら
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「・・・で、聞くけどさ」
「あん?」
「短冊はともかく、笹ってどうやって片付ける?」
「・・・あー・・・」
隣で笹を見上げる境の言葉に、俺も同じような動作で声を漏らす。
寮の人間が多い分、笹というか既に竹なそれは結構な大きさである。
吊されたカラフルな短冊がクーラーの風に揺れる。
「・・・とりあえず、短冊ごと竹燃やすか?」
「いやいやいや、ちょっと待て境。お前は寮の敷地で小規模連続爆発事件起こす気か?」
「いや、そんなの起きねえだろ」
「・・・竹って燃やすと爆発するらしいぞ?」
「・・・マジで?」
「俺も聞いただけだけど。お前が大丈夫だって確証あるならやれば?」
「いや、やめとく」
はあ、と境が溜息をついた。
ひらひらと相変わらず揺れている短冊。
「・・・そういやさあ、お前短冊に何書いた?」
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