詩集【アノ空ハ青カッタ】

□カタカタ
1ページ/1ページ

『カタカタ』




もうずっと



あなたのことを



考えていた




五年の歳月をかけて



組み込まれたプログラムは



あなたを失っても



まだ



カタカタ




どうしたら良いのか



途方に暮れるくらいに



カタカタ






私の夢は あなたの夢だった



あなたの夢は 私の夢だった



二人して 天窓の空を見上げ



一晩中 夢中になって語り合った



未来のこと



これからのこと



二人の幸せを求めて探して



あの空まで 行こうねと




それが一番、幸せだった





もうすぐ、私の夢は叶います



あなたと語り合った夢が



叶おうとしています。。。




でも



共に喜びを分かち合うはずだった



あなだだけが 隣に居ないのです




共に涙を分かち合うはずだった



あなただけが 傍に居ないのです





それでも



カタカタ




止まってしまえば



あなたとした約束まで 失ってしまいそうで





壊れたプログラムは



あたしの意思も何のそので



カタカタ カタカタ・・・



乾いた音を立てて



変わらぬ空に向かって



進んでくのです







機械音だけが 無機質に響くのです


カタカタ カタカタ カタカタ・・・

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ