短編小説3

□SとMの解明
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芽:「へ、へぇ……って、私ッ、セツ兄ちゃんは私をマゾヒストだって言うけどねッ!?私そんなことされても喜ばないよッ!?」

刹:「まぁ、そこなんだよね、問題は」

芽:「…………?」

刹:「SとMっていうのは本当に難しい存在でね、二人が同意して、二人で気持ち良くなって、そこでやっと関係が成立するものなんだよ」

芽:「…………??」

刹:「だからつまりね、サディストってのはマゾヒストのして欲しいことを読み取って、それをしてあげるのが仕事なの。もし、マゾヒストの望まないことをしたら、俺はその人はサディスト失格だと思うね」

芽:「……難しそう」

刹:「そう、難しいんだよ、サディストをするのって。だから、SMを好む人の中でもサディストの割合はすごく少ないし、」

芽:「(そんな少数民族が今私の目の前に……)」

刹:「しかも、いくら二人がサディストとマゾヒストだからって、趣向が合うとは限らないからねぇ」

芽:「……そうなの?」

刹:「そうなの。みんな、誰でも良いわけじゃあないからね。相性が合わなかったりとか、限度が合わなかったりとかね」

芽:「ふーん」

刹:「だから、相性ぴったりのサディストやマゾヒストに出会える確率ってすごく低いんだよ?」

芽:「……色々大変なんだね」

刹:「大変なんだよ。でもさ、だからこそ俺とめーちゃんってすごいよね」

芽:「…………はい?」

刹:「だって幼なじみで、お隣さんで、それで相方ぴったりだなんて。運命としか言いようが無いよ」

芽:「セツ兄ちゃん!?」

刹:「きっと俺達は運命の赤い糸で縛られてるんだよ。そう思わない?(にっこり)」

芽:「えぇー、そうかなぁ……(笑顔怖い笑顔怖い笑顔怖いぃッ!!しかも運命の糸で繋がってるじゃなくて縛られてるって言ったよねこの人ッ)」

刹:「幸せだよね、俺達」

芽:「えぇー、あー、……うん?」

刹:「幸せだよね?(にっこり)」

芽:「ひッ、はっ、はいぃッ!!」











今日も二人は元気です。


















SとMの解明


終わり。




 
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