短編小説4

□それを言っちゃあ御終いよ
2ページ/3ページ








私には年下の彼氏が居る。

名前を長谷川大地という、ぴちぴち高校生の可愛い少年。

かく言う私は、高校を卒業し、働き始めてもう3年目。
成人も済ませた女が何やってんだろ、って思うけど仕方がない。

短く切られたふわふわでミルクティー色の猫っ毛。
発達途中の、それでもがっしりとし始めた体を包む学ラン。

誰もが振り返る、綺麗な顔。

甘すぎず、男っぽすぎず。
爽やかが服を着て歩いているような彼に、あんなに熱心に口説かれれば、頷かない女なんて居ないだろう。

……て言うか。

爽やかが服着て、って言ったけど。

あいつが服着てるとこ、最近あんま見てないですね。

…………つまり。

残念なイケメン。

私の彼氏、長谷川大地を現す言葉は、それに尽きるのだ。











『序章』
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ