司書室1

□見返りを求める何て…、馬鹿な女だ…。 (―今と夢、どちらがお好みですか?編―)
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壊して…、壊して…。
お前になら、…地獄に落とされても構わない…。





「…ん…む…」
午後の授業が終了し、放課後を迎えた科学室。
硬く張り詰めた左近自身に俺は舌で拙い愛撫を施していた。
この男の物は非常に大きく口腔内に全ては収まりきらない。
半分程咥えて裏筋や先端に舌先を滑らせるのがやっとという状況だ。
しかし、口に出すと俺自身がそれを認めてしまう様で黙っている。
それに…、捨てられるかもしれないから…。
深く椅子に腰を降ろし、俺の後頭部を右手で軽く抑制しながら左近は口角を上げる。
「…ふ、ぁ…」
その瞬間、僅かに反応を示した自身を感じて子宮に軽い疼きが走って貪欲な膣内は涎を垂らした。
欲しい…。
お前が欲しい…。
俺の渇望など疾うに気付いていたのか、左近は低い声で囁いた。
「欲しいんなら、強請ってみな」
そうだ…。
俺が望まない限り…、お前は与えてくれない男であったな…。
そんな奴に…、愛してくれ何て今更口吟む気などない…。
羞恥や屈辱を含ませた涙で双眸を濡らし、俺は小さな声で囁き返した。
「…抱いてくれ…」
お前に開発されきったこの体。
接吻、愛撫、性交…。
全てが初めてだったのにそれらを無理矢理押し込んだ夜。
好きで仕方なくて…、幸村の物になっていて欲しくなくて…慣れてると嘘を吐き出して…。
俺が呆れるお前に何度も強請り…、破瓜の痛みに耐えながら抱かれた事は記憶に新しい…。
…お前は笑うかもしれないが…、それ程まで俺は欲しかったのだよ…。
少しは理解してくれ…。
「お利口だ」
頭を撫でられ、汗ばんだ首筋に唇を落とされた直後に優しく抱き上げられた。
「ん…っ…」
両足を開かされて、向き合う体位に全身が熱くなった。
熱く、俺の唾液で濡れている左近自身を感じて膣内を甘く溶かされた。
「ぁ…、あぁ…っ…」
段々と潜り込んでくる感覚に脳が犯され、理性を崩されていく。
何とか根元まで飲み込んで瞼を閉じると胸に鈍痛が走り抜けた。
…痛い…。
与えられている快楽に酔い痴れる反面、必ず訪れるそれに眉間が歪んだ。
「三成…」
不意に名前を呼ばれ、僅かに瞼を開けば何故か悲しげな顔をした左近と目が合った。
…何故、そんな顔をして俺を見る…?
言葉ではなく、双眸で問い掛けると苦笑を手渡された。
お前は…、俺に何を望んでいる…?
「ん…!やぁ、ぁ…!」
その直後、腰を左近の両手で固定されて強い律動を施されて快楽に啼く。
発情した雌猫の様に浅ましく乱れる様子が滑稽に思え、心の中で静かに自嘲した。
横恋慕の果てにお前に強引な関係を哀願した俺を恨んでくれ…。
広く、大きな背中に爪を立てて荒い呼吸を絶えず吐き出しながら俺は一筋の涙を流した―。





壊して…、壊して…。
お前になら…、地獄に落とされても構わない…。

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