司書室1

□Agony。
1ページ/1ページ

大好きだよ…、他の奴等何て見えない程…。
そんな俺を…、あんたは分かってくれるよね…?





冷たい夜風が部屋の中に入り込んでカーテンを揺らす。
窓から見える曇った夜空を一瞥してから、俺は部屋の隅で丸まっている幸村に近寄った。
裸の状態で首に紅い首輪を付けているその姿。
毎日見てる筈なのに、何故か無性に欲情した。
「ねぇ、遊ぼう?」
問い掛け、同時に栗色の髪を指先で遊ぶと可愛い顔が恐怖に染まる。
「…っ」
ビクッと体を震わせて大きな両目を涙で濡らす幸村の答えを待たないまま首筋に舌を滑らせた。
「…ぁ、っ…」
拒絶を含んだ小さな喘ぎを聞き、口角を上げてから色付き始めた幸村自身を左手で包み込んだ。
男にされて感じてる癖にそれを拒絶する子には、お仕置きが必要だから。
言っとくけど、俺はあんたの前じゃ余裕何て物はないよ。
「ん…、はぁ、っ…!」
先の割れ目に強く爪を立てて深く抉れば痛みと快感に、幸村は艶っぽく啼く。
先の戒めを解き、溢れ出している先走りを舐め取る様に親指で弄んだ。
すると、幸村は苦しげに瞼を伏せて首を何度も横に振る。
「あ、あぁ…!嫌…!」
…嫌?
何時の間にそんな嘘を言う様になったの?
その言葉に舌打ちしてから体を離し、裏返して腰を高い位置に固定してやった。
「お仕置きしてあげる」
直ぐ後に頭を床に押し付ける。
慣らしてからにしようと思ったけど…、気が変わっちゃった。
あんたが俺を否定したから悪いんだからね。
布の中で痛いくらい硬くなってた自身を引っ張り出して、幸村の某処へ一気に突き入れる。
「ひぁ、あぁん…!!」
「…動くよ?」
空気を裂く様な甲高い悲鳴に気を良くして激しく腰を打ち付けた。
「あっ、あぁ…、やぁぁん…!」
床にだらしないぐらい先走りを零し、自分からも腰を振って乱れる幸村。
これだけ淫乱何だもん。
外に出したら他の男が放っとく訳がない。
人懐っこくて誰よりも可愛いから…、俺は泣いて嫌がるあんたの足の腱を切ってこの部屋に閉じ込めたんだ…。
だって、そうでもしないとあんたは俺から逃げるでしょ?
だから…。
「んぁ、あぁ…ぁ…」
思わずゾクッとする様なそれに、本能のまま首筋に噛み付く。
―ねぇ、幸村。
あんたは後何回抱いたら俺を見てくれる?
どれぐらい経ったら愛してくれる?
…って、馬鹿みたい。
心の中でそんな事を問いた自分を自嘲し、両目を細めた。
「ひぅ…!はぁ、ん!」
自身の先で何度も前立腺を殴り、幸村の思考をパンクさせようと動きを早くする。
「やぁ…ぁ、あ、あぁっん…!」
狂った様な啼き声を放った後、細い体を痙攣させながら幸村は床に沢山の精液を吐き出した。
…可愛い。
でも、まだ離して何てあげない。
「んぅ…!?あっ…!」
イったばかりで敏感になってる中を掻き回され、幸村は小さな悲鳴を上げた。
何時もはあんたがイったら顔に出して終わりだけど、今日は違うよ。
「い、やぁぁ…!許、してぇ…!」
床に爪を立てて普段よりも強い快感に翻弄され、啼き叫ぶ艶美。
…綺麗…。
やっぱ、俺はあんたから離れられないな…。
もし…、ヤり殺したとしてもそれは変わらないだろう…。
「く…」
無意識に自身を締め付られた瞬間、腰に甘い爛れが走った。
後ろから幸村を優しく抱き締めて、更に深い所を貫く。
「くぅ、あぁん…!!」
刺激に弾かれた様にまたイった幸村を見届けてから、俺もそのまま中に精液を吐き出した。





「…幸村…」
名前を呼び、萎えた自身を引き抜けば逆流したそれが幸村の白い内腿を汚す。
意識を無くした彼の足首の後ろに刻まれた傷跡に触れ、表情を曇らせた。
…ごめん…。
俺は弱いから…、こんな方法でしかあんたを繋ぎ止めておけないんだ…。
そうしたとこで無駄だってのは…、分かってるんだけどね…。
「…幸村…」
目を覚まさない彼の名前をもう一度呼んでから、俺は座り込んで力無く首を横に振った―。





大好きだよ…、他の奴等何て見えない程…。
そんな俺を…、あんたは分かってくれるよね…?

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ