ダブルアーツ

□融解
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ふと流れてきた小さな音楽に気付くと鼻歌で乗っていた。
きっと彼の部屋からであろう、穏やかな午後に流れるピアノのメロディー。
昼食の準備も済んだところだ。
早く彼を呼ばなくては。

いつもは大きな声で彼の名前を呼ぶところであったが、今日はその足がまっすぐ彼の部屋へ向かっていく。
辿り着けばやはりその音楽は彼の部屋から流れていた。小さくノックをするが返事は無かった。もう一度、さっきより少し大きくノックをする。でもやっぱり返事は無かった。
キリさん?と名前を呼んでみても、返事は一向に返ってこなかった。

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