ペルソナント

□接吻
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「なぁ、オリィ」

「なに…?あ、ダモレさんってば、またお腹出して寝てる…(こっちの身にもなってよ…)」

「キスしようぜ。」

「大体お腹出されて…って、え?」

「今更んなって照れんなよ。顔見せ合った仲じゃねーか」

「いやいやいやいやいや!おかしい!ダモレさんの頭がどういう細胞してるのか聞きたいです!まさに!」



綺麗に筋肉のついた腹をさらけ出しながらのうのうと私のソファに寝転がっているのは『元』国賊ダモレさん。
彼の行った仮面解除は世界に凄い影響力と改変を及ぼしたのだが、それは誰の仕業だったのか、誰が行ったのか、は明かされぬままだった。しかし世界は順応し、今ではペルソナントの無い日常が送られている。市場にはお面が売られ、隠してしまう人もしばしば。しかし、もうペルソナントをつけている方が恥ずかしいくらい、ペルソナントの存在は歴史の影に追いやられていた。


「っていうか…本当に世間に公表しなくて良かったの?」

「あ?なんだよいきなり。またその話か。良いっつーの別に。それよりキスさせr」

「ペルソナントのことは皆もう納得し始めてるし、今更あなたのこと変態なんて言う人なんて居ないと思うの。」

「…………………………」


最初会った時は大変態野郎だとは思ったが、今では何気なく一緒に暮らしているくらいだ。彼に対しての信頼もあるし信用しているからこそ、世界の改革を、100年の歴史を塗り替えたのだから、隠していてどうなる。

と、考え込んでしまった、と思って顔を上げるとソファに彼は居なくて、あー…またどこかへ行ってしまったのだろうか、と黄昏ていたのも束の間。
肩を掴まれ、次の瞬間にはソファの柔らかな感触が背中を包んだ。
視界にはダモレさんと天井。押し倒されたと理解するのは遅くは無かった。
ダモレさんの表情は何時になく真剣で、胸がドキリと高鳴る。


「良いんだよ。それが"自由"だ」

「……いつもそう言うんだから…」

「黙って、」


ダモレさんの顔に影がかかり近付いてくるのと同時にフワリ、と彼の香りが薫って、さらけ出された唇が温もりに侵された。
唇を挟むように、吸うようにされて、何秒?何分?何時間?とにかくその時間は真の時間よか長く感じた。


「、っは…」

「…良い顔してんな。」

「………………〜〜変態…!」

「顔赤いぜ。」

「っん、」


唇を一舐め。そして軽く触れたキス。
もう、彼の顔が見れないくらい、顔や体の熱が収まり切らなくなって、恥ずかしい。
ペルソナント制度も手伝って、男性と交流なんて殆ど無くて、耐性も糞も無かったこの私には、彼のニヤリとした不適な笑みを託されて高鳴る胸を治める方法を知るわけも無かった。







―――――――――――



もっとダモレが変態だと嬉しいです\(^O^)/(てめぇ)
オリィは考え出すと止まらない性格だったら可愛いです(´∀`)





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