short story

□過去の出来事を思い出して冷や汗がでることがある。
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万事屋の呼び鈴がなる。

銀時が玄関を開けると、そこにはニコニコと微笑む辰馬がいた。
銀時はそのままカラカラと扉を閉めた。

「おんしゃ!なんで閉めるがかぁ?金時?」

「うっせー!疫病神がぁぁあ!帰れぇー!!」

扉を辰馬が開けると銀時が閉める、を何度か繰り返すと辰馬が口を開いた。

「おんしゃ。新選組のごそっと目つきの悪か男と付きおうとるじゃろ?」

開いた扉を閉めようとしていた銀時の手がピタっと止まった。

「誰から聞いた?」

「ズラじゃ。幕府の人間と付きおうちょる言うて、えらい怒っちょった。」

ガハハっと笑うと、また扉を閉めようとする銀時に辰馬はボソっと言った。

「ワシとおんしゃの仲じゃなかが?な?金時。」

「どんな仲だ。ありゃただの間違いだ!」

銀時はイライラしていたがこのデリカシーのない男にデカイ声でいらぬことを言われては困ると部屋にあげることにした。

「勘弁してくれよ・・・。」









攘夷戦争の真っ只中。
天人の攻撃をかわし拠点にしている山奥の古寺に帰りつくと銀時は自分の部屋に向かった。
沢山の攘夷志士が潜伏しているその寺では部屋に限りがあるので5〜6人で一部屋を使っている。
隊長クラスの坂田・高杉・桂・坂本だけは二人で一部屋を使っていた。
人見知りの激しい高杉が桂と、残りの銀時と辰馬が一緒の部屋に割り振られている。

「辰馬。どうだった?」

「おー金時帰ったがか。今日はいまいちじゃった。おんしは激しかったようじゃのー。」

返り血を浴びて銀時の白い忍着が赤や緑に染まっている。
辰馬は銀時が疲れてるのを見て感じ風呂を勧めた。

「んー・・入ってくるわ。」

銀時はボーっとしたまま襖をしめてトボトボと歩いて風呂場に向かった。








「はぁ・・・疲れた。」

湯船に浸かるとウトウトとしてくる。
だめだ、だめだ、と頭を振るが瞼が重く圧し掛かり目を閉じてしまう。

「金時!おんしゃ、こげんとこで寝ると風邪ばひくぜよ。」


「うぁ?あれ?俺寝てた?」

なかなか部屋に戻ってこない銀時を探して辰馬が風呂場を見にきたのだった。
銀時はぼんやりと辰馬を見上げた。

「早うあがって飯いかんと。食い逸れるき。」

そう言うと辰馬は力の抜けた銀時の腕を持つと浴槽から立ち上がるのを助けた。

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