short story

□たまに嫁は暴走する。
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土方が仕事で京都に出張にきてから一週間が過ぎた。
テロ取締り月間に入り京都の見廻組との会合という公務員ならではのつまらない会議と、接待という名の観光に連れ回された土方はうんざりとしていた。
やっと明日で解放され銀時の待つ江戸へ帰れると思えば少しは心が軽くなる。
今日も欠かすことなく万事屋に定時連絡をいれるため携帯を開くと履歴に残った電話番号を押す。

『はーい。万事屋・・』

「俺だ。今大丈夫か?」

『ヒマだけどさ、お前いったいイツになったら帰ってくんの?』

銀時が言った“帰ってくる”という言葉に土方は不覚にもキュンとときめいてしまう。

「明日には帰れる予定だが・・・。」

『報告書とかあんだろ?会えるの明後日ぐらいか?』

日頃、土方がまめに連絡したり会いに行ったりしているので、銀時がこんなに積極的にスケジュールを聞いてくることは珍しい。
土方はたまには出張もいいものだと思いながら、顔をニヤつかせている。

「そうだな。明日帰ったらまた連絡する・・・なぁ銀。」

『ん?』

「寂しいか?」

『・・・・・・・・寂しいにきまってんだろ!!!』

ブツッと電話を切られてしまうが土方は携帯を握りしめたまま幸せに打ちひしがれている。

「土方さん、何してるんですかィ?ボーっとしてると斬りやすぜェ。」

「銀が・・・」

「旦那に何かあったんですかィ?」

「可愛い・・・」

「死んでくだせェ!!」

沖田にバズーカを向けられるが幸せに回りが見えていない土方はフラフラと歩きながら銀時の言葉を思いだしニヤニヤと笑っている。
手応えのない土方に嫌な顔をしながら沖田はバズーカを下ろす。

「なんでィ。締まりのねぇ顔しやがって。」

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