short novel
□Figure in the future
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新幹線に乗ってはるばるやって来た大阪。
新幹線に乗って感じる。結構東京と距離があるんだなって。
久しぶりに会うな………
久しぶりに会うのに、何?この格好………
●○●○●○
「君可愛えな〜vV俺達と遊ばへん?」
あぁまたか………
今日この台詞を聞くのは何度めだろうか。正直うざったい。
今回は二人組の若い男。
「………人を待ってるんで。」
「ええやんか〜!俺達と茶でもしばきに行こや〜!!」
ああもうやだ。何でこんな目にあわなくちゃいけないんだ。
早く来てよ………白石。
「ほらほら行くで〜!」
「!?」
両腕をガッシリ掴まれて半ば引きずられ状態になった。行き先には黒いボックスカー。この状態はかなりまずい。
「ちょ、やめ……っ離し………」
(あまり認めたくはないが)自分の細めの腕では二人組の力には敵わない。
ボックスカーに押し込まれそうになった瞬間、
「俺の女に何してくれとんのやおどれらは?ん?」
言い終わるのが早いか、白石は僕の右腕を掴んでいた方の男を殴り飛ばした。左腕で。
「てめぇ………っ!!」
もう一人の男が白石目掛けて殴り掛かってきたが、白石にあっさりとやり返されていた。
「んんー、エクスタシー!!」
白石はその後も何発か殴り、男たちは逃げて行った。
「危なかったな〜不二子ちゃん。いや、周子ちゃんか?」
爽やかに笑いながら白石。
「ぶっ飛ばすよ?」
「なんやねん、その格好でその台詞はあかんのとちゃうか?女の子として。」
そう、僕は今、白いワンピースを着て黒いポンチョを羽織って大阪にやって来ていた。
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