short novel
□不思議の国のクララ
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○●序章●○
(部室にて)
白石:………
黙々と部誌にペンを滑らせているのは部長の白石。そんな白石をじーっと見つめているユウジと小春。
ばたん
部室から出てきたユウジと小春は目を合わせて頷いた。
小春:………ユウくん
ユウジ:ああ……小春
小春&ユウジ:…………やっぱり白石(蔵りん)しかおらんわ!
翌日
部活終了後、部室で制服に着替え終わった白石に小春とユウジがにやにやしながら話し掛けた。
手は後ろに隠しているため、見えない。
小春&ユウジ:し〜ら〜い〜しっ(く〜ら〜り〜んっ)!
白石:(…怪しい)なんや?
小春:ちょお目ぇつむって
白石:なんで?
ユウジ:それは目ぇつむってからのお楽しみ★や!
白石:……わかったわ。
(薄目開けとこ)
白石は指示通り目をつむった(フリをした)。
せや、と小春は何か思いついたように声をあげ、同じく制服に着替え終わったらしい財前の方を向いて話し掛けた。
小春:光ぅ〜!!ちょおこっち来てや〜★
財前:……語尾に★つけんで下さい。キモいっすから。
………で、なんですのん?
小春:蔵りんの目塞いでてvV
財前:…ええですよ
白石:えっ……ちょお待っ……
(薄目無駄や!完全に見えへん!)
白石の反論には耳も貸さずに、財前は白石の目を後ろから両手で塞いだ。
目を塞がれる前に見えた財前の顔はもの凄く楽しそうだった。
何をされるのかわからないが、頼れるのは感覚と聴覚だけ。
三人の会話が聞こえる。
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