short novel

□Figure in the future
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●○●○●○




そもそもきっかけは一ヶ月前。
白石に誘われたので大阪にやって来ていた。



「そういや、もうすぐ俺ら期末テストやねん。また勉強勉強の日々や………。」


「そうなの?僕ももうすぐなんだ。確か………明後日だったかな。」


「俺ンとこも明後日からや!………せや不二くん、勝負せえへんか?」


「勝負?」


「5教科のテストの合計点数で競わへんか?勿論、賭け勝負やで!」


「………君も好きだね、そういうの。」


「勝った方が負けた方に命令出来るとか★」


「(やな予感がする)やらない。」


「あれ?不二くんは自信あらへんの?」



この言葉を聞いてしまい、僕の負けず嫌いに火がついて………



「……………やっぱりやる。」



●○●○●○




僅差(たった5点差)で敗れてしまい、現在こんな感じ。白石が「じゃあ不二くん女装して俺とデートなvV」といったわけで女装して大阪の街中を歩いている。
服(由美子姉さんの私服)だけでよかったのに由美子姉さんが僕に化粧まで施したせいで完璧な女装になってしまっている。



「ほな周子ちゃん、手ぇ繋ごか。」


「へ?」



白石が僕の手を握った。




「待って…………此処外だから………っ!」


「ええやん。」


「やだ………恥ずかしい……」


「やって、周子ちゃんは女の子やろ?」


「………!?違っ……!」


「え〜?何処が“違う”んかな〜?」


「…………っ!」



こんな格好だから言い返しにくい。ここで違うと言えば周りからは女装趣味に見られるワケだし。
でも事実、僕は女の子ではない。言い返したいけど…………



「はぁ………」



命令は絶対服従なので僕はおとなしく白石の手を握り返した。
すると白石は「可愛え彼女が出来て嬉しいわ〜♪」と呑気なことを言っていた。




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