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□No.2 参戦
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「真琴ちゃ〜ん!」



なんだ?


水の中で反響して、響く低音ボイス。
私は水の中から顔を出した。



「よう、お譲ちゃん。」


『忍足侑士…』



プールサイドまでやってきている忍足侑士。
こいつともまた縁が長い。


ここに入学してきて3年間、跡部のライバルを続けてきたんだ、もうテニス部レギュラーとは顔見知りなのである。
私はずっと立ち泳ぎしているのもなんなので、プールサイドに上がった。



「相変わらずの美脚さんやなw」


『出てけ、変態』




「冗談やて」忍足


私はビールチェアに座る。
今朝の私が残した水滴がまだ残っている。
ちょっと感触が気持ち悪い。
そこに置いておいたタオルにくるまると、深呼吸をした。
すると忍足が近づいて、しゃがんで私の顔を覗き込んだ。




「真琴ちゃん、跡部のこと嫌いすぎとちゃうん?」


『俺様なのが耐えられない。最初に宣戦布告してきたのあいつだし。』



「あれでも跡部のやつヘコんどんで?」



『嘘つきやがれ』



私はペシリと忍足の頭を叩く。

忍足は「うわーん、真琴ちゃんが俺のこと殴った〜」と言って泣き真似をした。



キモいな。



「今絶対キモいとか思ったやろ!」



『べっつに〜』



「まあええわ・・・。」




忍足は立ち上がると、出口へと歩いて行った。
私は無言でそれを見送る。




「一つ言っとくわ。」


『…何?』


「跡部が真琴ちゃんを副会長にした理由考えるんやな。」


『?』



忍足は最後にそれだけ言って、プールを後にした。
結局何をしに来たのだろう。
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