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□No.5 嫉妬
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『もしもし、亮〜?』
<おい!、お前今どこにいんだよ!!>
一番最初に聞こえたのは、荒々しい息遣いの亮の声。
超でかい。
これでは跡部にまで聞こえるだろう。
『ど、どこって…生徒会室…。』
<は、せ、生徒会室…はああああ〜…>
『な、何かいけない!?』
<部活終わった後水泳部行ってみれば、お前は来てないって言うし、
下駄箱にはまだお前の靴が残ってるし…
マジで心配したんだぜ!?学校中探したんだぞ!>
『あ、うん、ごめん。』
どうやら亮は私を探していたらしい。
<とりあえず、正門で待ってっからさっさと降りて来い。>
『…分かった。』
私は終話ボタンを押す。
するとディスプレイには着信遍歴がずらりと10件くらい。
全部亮からだった。
「おい、相手は誰だ。」
跡部が聞いてきた。
こいつはプライバシーと言う言葉を知らないのか?
『誰だっていいじゃん。あんたに関係ないし。』
「俺の仕事を邪魔したのは誰かって言ってんだよ。」
跡部は鋭いブルーアイを私に向けた。
怒ってる。
仕事邪魔しちゃったからか、こいつ根は真面目だもんね。
俺様だけど。
『…亮。』
「亮?」
『宍戸亮。』
「宍戸だと?」
『じゃーね。』
私は早足でその場を去った。
アイツは怒ると結構怖い。私には止めらんないからさっさと逃げよう←
三十六計逃げるに如かず、逃げるが勝ち。
跡部にとって明日は大変不愉快な日になるでしょう。
私は気づいたら走っていた。