LOVEorLIKE
□No.2 参戦
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「起立、礼、着席。」
朝の出来事からあっという間に時が過ぎて、今はもう昼休み。
目の前にあるのは、何故か薔薇の描かれた風呂敷で丁寧に包まれたお弁当箱。
そして、そこに薔薇と共に添えられた手紙。
【食え】
だそうです。
差出人は多分、ってか絶対跡部。
こいつはどんだけ薔薇が好きなんだと、私は心の中で突っ込む。
開けると、中にあるのはおフレンチ。
正直うまそうだが、ガッつきたくなるような気分でもない。
こいつの言いなりに食べるのは嫌だ。
毒が入ってるかもしれない。
「なんだ?その弁当。」
宍戸はいつもお弁当を共にしている。
彼は、私の普段のお弁当を見ているため、すぐに見慣れぬバラのお弁当箱に気づいた。
うん、普通のリアクションだ。
ビバ凡人、大好きだ。
『恐らく跡部が・・・・』
「そりゃあ分かる。
俺が聞きてえのは、なんでお前が持ってるかってことだ。」
『トイレから戻ってきたら置いてあったんだよ。』