LOVEorLIKE
□No.4 遭遇
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「おい、真琴。
次移動教室だぞ?」
『ん…』
「おい起きろ!!!」
『ぅ……あと五日…』
「もうちょっと色気のあること言えないのかよ…」
『あ〜もう、煩いな〜。』
私は机から頭をひきはがす。
あれ、あたしいつの間に寝たんだ?
これじゃあ芥川のこと言えないじゃん。
時計は11;25を指している。
次は4時間目か…。
『次科目なに?』
「音楽。」
『めんど…』
私は音楽の教科書を取り出し、右手に持つ。
あれからそう言えば大変だったんだっけ。
一時間目の数量では、いつの間にか教科書取られてるし、(黒板のを瞬時に解いたから大丈夫だったけど)
二時間目の美術では絵の具が混ざった水掛けられたんだっけ。(すべて避けたから被害はないけど。)
あー、それで三時間目の国語から寝始めたんだっけ?
『じゃあいこうか。』
「おう。」
次はなんだろう。
木琴の撥で殴られたりして。
まあいっか、避けるし。
私たちは、誰もいない教室を後にする。
これから起こりうる事態を予想せずに。