ネームレス
□私の能力
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気持ち悪い
来るな
人殺し
死ね
これは、記憶。
「ミナト、この子供はどうしたのじゃ!」
「戦場に倒れていたんです。」
「お前ともあろうものが、今は戦争じゃ!
戦争孤児幾らでも居る。引き入れれば、この子だけというわけにはいかなくなる!」
「里の上層部の方々に迷惑をかけるようなことはしていません。
この子は、俺が引き取るので問題はないでしょう?」
「い、いや、しかし、その子供が敵のスパイだったらどうするのじゃ。」
「この子はまだ5歳です。
それに記憶が無いんですよ、名前すら。
この子の行動は、全て俺が責任を取ります。」
「ぐっ…ミナト、取り返しのつかないことになっても知らんぞ!」
もう手が届かない、あの人
「もう大丈夫だよ、君は俺が守ってあげるからね。」
居なくなってしまった、ミナトさん
「働かずに里にいれると思うな。」
「ここにあなたの名前を書けば、里の役に立てるのよ?」
「お前の名前は"隼"だ。」
もう恩返しもできない。
「すまない、すまなかった、すまない…」
四代目火影様の声が、頭に反照。
私は、隼。
私の身体に、傷が残ることはない。
全て治ってしまうから。