ー 誰そ彼月の名 ー
ー 誰そ彼月の名 ー



何を捨て、何を拾うのか……
一つが変われば、こうまでも変わっていくものなのか。

ーーこれは、異なる道を選び
   独自の発展を遂げた日本の物語ーー



かつて世界では、『神秘』と呼ばれる神聖なる存在と人間とが共存、または適度な距離感をもっての共生をしていた。
信仰を捧げる事で、豊かな土壌に安定した気候、食べるに事欠かない生活が約束されていたのである。

だが人間は更なる繁栄、力を求め、世界各国で形ある武器を持ち、依然と解明されていない事も多く、存在すらも曖昧な『神秘』を蔑ろにしだしたのだ。



八百万の神々が現存し集まる島国へ、異国の妖魔や魔術師は居場所を求めて渡来する。
日本の大都市『風籠』はこれを受け入れ、「異種族保護法」を展開。


「異種族保護法」とは、その名の通り、妖魔や魔術師などの『神秘』や『異能者』に住み良い環境を与え、過干渉を防ぐ為に敷かれた法である。

だがその裏で他国、及び自国の『神秘』について解き明かしす事で、「異能術戦争」の道具として利用しようとする動きがあった…ーー

人々の欲望は神々をも巻き込み、歪な物語を紡ぎ出す……



【用語集】


『神秘』
妖魔、妖精、妖怪、神に至る生命体や概念、魂。解明困難な力や謎。


『異能』
魔術、呪術、錬金術、降魔術、超能力などの総称。


『異能者』
一般の人間とは異なる能力や高い霊力、「異能」を持って生まれた者を呼ぶ。
基本的に高い魔力、霊力値を持った者が候補者となる。
神秘を利用するには名だたる異能者が必要であり、異能を持って生まれた人間は質によって実験の被験者に選ばれ、戦争に送られることとなる。故にこれを知っている異能者は素性を隠し生きる者も少なくない。異能者の数は神秘と比較し少数である。


『再現個体実験』
過去の類稀なる高い能力を持った異能者を復活、再現させる為の実験。
特別禁忌とされている。


『妖幻の深森(ヨウゲンノミモリ)』
数多く入ってきた洋風文化や洋魔により、僅かとなってしまった日本妖怪が集まる大規模な森。
自然の多く現存する西日本に存在し、近隣の大都市である「風籠」の政府から保護区域に指定され、絶滅阻止計画が進められている。それも表側の話ではあるが…。


『誰ソ彼』
日本にて根源に到達せしある呪術師を
再現する特別再現個体実験のコード名。


『都市・風籠(フウル)』
高い壁に囲まれた巨大な円状都市。外堀をヨーロッパ調の田舎町が囲み、中心に向けビルは少ないが現代都会化している。
中心部分には時計塔がそびえ立ち、一定の時刻になると鐘が鳴り響く。
都市全体に魔力が充満しており、その為妖魔や異能者が一般人に紛れて多く在住している。




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