晴。時々雨。

□番外編*カラマワリ
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BLEACH原作沿い番外編



山本茉夷己…父元柳斎の才能を受け継ぎ、天才と言われ続けた少女。

人より下は大嫌いで

負けん気の強すぎる少女。


派手な事が大好きで。

天真爛漫で自由奔放すぎる少女で。



そんな茉夷己が唯一少女に戻るのは、浮竹の前だけだった。




100年
茉夷己は王族特務零番隊隊長となり
浮竹は十三番隊隊長となり

ずっと昔に言われた言葉「お互い隊長となったら、結婚しないか?」
嬉しくて涙がでて。
それから茉夷己は一番隊第三席から、零番隊第十八席へと昇進した。

浮竹も茉夷己も順調に隊長へ上り詰めていた。


浮竹は隊長になると同時に体調が今まで以上に悪くなった。

一日ずっと寝たきりと言う事もしばしば。


時間が開けば、毎日来る茉夷己。


浮竹は、悩んでいた。
…茉夷己に負担をかけたくない…
…このまま結婚しても、茉夷己に迷惑を掛けるだけだ…
…俺はどうすればいい?…




やっとの思いで伝えた答え。




別れよう―。




茉夷己は承諾してくれた。

もっと嫌だ嫌だ嫌だ。と言われて、結局わかれないんじゃないか。…と淡い期待をしていた。


やっぱり疲れてたんじゃないか。とか
もう嫌いになってたんじゃないか。とか
何日も考えている内に

昼前いきなり京楽が尋常じゃない顔で部屋へとやってきた。
それも正門からじゃなく塀を越えて。


「うっ浮竹!!!」

「なっ…なんだ?」

「ま……茉夷己ちゃんが…」

「……?」





「いなくなったっ…」





京楽は、茉夷己の部屋にあった浮竹への置き手紙を持って来た。




…十四郎へ

十四郎ごめんね?
怒ってる?

もう、嫌いになっちゃった?
出て行ったのは、別に十四郎が原因なんかじゃ、ないんだよ?

…とかいっても十四郎は自分のせいだ。とかおもうんだろうね。


あたしは、旅に出るだけ。

もしかしたら、十四郎よりもいい男と出会うかもしれないし。
ちょっと出かけて来るね。

では!いってきます!!!




明るい文面とは反対に泣きながら書いたのだろう。
涙が渇いたあとが沢山あった。


「…茉夷己...
気をつけて行って来い。
願わくば、俺の元に戻って来てくれ…」



俺は、自分勝手だな。
別れたい。とか言ったり戻って来て欲しいとか言ったり。

悪いな。自分勝手で。

こんな男に愛されて、茉夷己は、迷惑か?

だが悪いが、これからも茉夷己を、愛してる。

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