銀の桜が閑かに散った。
初めてだった。
面白いことを考えている奴だと
ほんの少しだけ、興味を持った。
今時、珍しい
他人の為に自らを消す。
珍しい、じゃない。
この忍の世にこんな人間がいるなんて
初めてだった。
すべてを拒絶してきた。
自ら近づこうなんて
もってのほかだ。
ふと、
話し相手をしてみようと思った。
その気まぐれが、
すべての始まりだと知らずに…
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