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「――さて、それじゃ初めよっか?君から、ココに来たんだから。それなりの覚悟はしてるんでしょ?」

その言葉から、始まった。

「…っ、ぁ……ん、ふぅ」
「音弥、我慢しなくてイイんだよ?ほら、可愛い声を僕に聞かせてよ」

甘い甘い、麻薬みたいに、耳に直接言葉を伝えてくる。その声は俺の愛してる人の声じゃないのに、俺の身体は感じてしまうらしい。(イヤなのに、)そんな俺の反応に気付いたらしく、Jはニヤリと笑みを浮かべた。

「や、っ…んぁ、あぁ……、ひっ、やめ、て」
「大丈夫だよ、音弥。やさしくするからね」

にっこりと俺の苦手(キライ)な笑みを浮かべて、Jはそう告げた。それが、地獄の始まりだった。きっと、もうあの日の日常には戻れない。

悪魔の囁き
(でも、こうするしか思いつかなかったんだ)(心の中で何度も何度も、愛しい人に謝った)(ごめん、ごめんな)




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