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「音弥が居なくなった?!どういう事ですか、霧島さん!!」
「それが、昨日から家に帰ってないらしいんだ。まさかと思って、君に連絡したんだが…やはり違ったか」

音弥が、家に帰ってない?そんなはずない。だって、昨日だって一緒に帰った。普段と同じ。何も変わらなかった。「また、明日」って言ったじゃんか。それなのに、何で?

「…まさか、俺のせい?」
「……藤丸くん?」

頭の中に過ぎった、一つの可能性。それは、今起こっているテロ事件。それに音弥を巻き込んだのは俺だ。遥の次に狙うなら、可能性はある。

「だって、俺が音弥を巻き込んだんだ。危ないって、分かってたのに、巻き込んだ。こうなるって分かってたはずなのに…くそっ!」
「落ち着くんだ、藤丸くん。敵はそう簡単に音弥くんを殺しはしないはずだ」

霧島さんの言葉で少しずつ俺は落ち着いてきた。俺の大事な親友、否、愛している人よ。どうか無事でいてほしい。


願い事、1つ

(神様なんて、信じてなかったけど、今この時だけは、神に願った)


―――その3日後、テロリストたちからの連絡が入った。



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