scene of FFY

□名もなき魂
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良い行いをすれば、天国へ

悪い行いをすれば、地獄へ

貴方たちはどちらに逝くのでしょう?















名もなき
















人は誰しも、命が終わると魂になります。

その魂は、魔列車さんによって、まず霊界に運びこまれます。

そこから、天国と地獄に別れるのです。





私は、なぜ自分が幽霊になったのか覚えていないのです。

生前はどこにいて、何をしていて、どのように死んだのか、覚えていないのです。

もしかしたら、人ですらなかったかもしれません。

生前の記憶がないために、私はどちらへ逝けばいいのか分からないのです。

天国へも地獄へも逝けないでいるのです。

ただ、魔列車さんに乗って、何をするでもなく、この世とあの世を行ったり来たり。





私は魔列車さんを羨ましく思いました。

生前は、戦火に巻き込まれ、彼の役目は終わってしまいましたが、今は「魂を運ぶ」という立派な役目がある。

何の役目もなく、誰の頼りにもされないということは、とても辛いことです。

だから私は、早くこの境遇から抜け出したかった。

いわゆる、成仏というやつです。

しかし、天国へ逝くためには良い行いをしなければいけないのです。










そんな時、現れたのが彼らでした。















『なんだここは?』

『出るでござる!これは魔列車ですぞ!!』















「…魔列車さん。彼らを逃がさないでください。」

「おぬし…。
…よかろう。奴らを利用するのは構わん。しかし私の仕事の邪魔するでないぞ?」

「分かっていますよ。」















これは、私が成仏する最初で最後のチャンス。

この機を逃してはならない。

貴方たちは私を成仏させるのです。

代わりに、私は貴方たちに協力しましょう。




















私の一撃技「とりつく」でね。


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これが私の生きた証となる

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≫あとがき

ゲーム中、幽霊さんの名前が「??????」なのは、自分の正体が何者か不明なのでは!?という想像から、生前の記憶がない設定にしちゃいました。

成仏できずにいる辺り、自爆霊的なのですが、彼は良い幽霊さんです。
マッシュたちを手助けしたことが、彼にとっての生きた証となったのです!
HAPPY END♪


ご愛読ありがとうございました。
(2009/9/18)


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