「…ストラゴス!?ストラゴスか!!?」
「ガンホ-…。ガ、ガンホォォオーーーッ!!」
「ストラゴスよ、おぬし生きておったか!ぁあ、良かった、良かった!」
「サマサの皆は無事か!?」
「ああ、無事だとも。崩壊した家屋はあるが、死人はおらんよ!
……ん?
おぬし、孫娘はどうしたんじゃ…?」
「そうじゃ!リルムが!!ガンホ-よ、リルムは村に帰ってこんかったか!?
はぐれてしまったんじゃ〜!!!!」
「なんと!?…しかし、村での目撃情報はないが…。」
「ぬおぉ〜リルムゥ〜!」
「……ストラゴスよ。
孫娘の消息の上、火に油を注ぐようじゃが……」
「な、なんじゃ?」
「あの天変地異の後、なぜか魔物が力を増したんじゃ。
村の侵入もたやすくなってな、
…その〜」
「なんじゃ、言うてみい。リルム以上に重大な事など…」
「サマサの宝がっ!
"ソウル・オブ・サマサ"が…、盗られてしまったんじゃ〜!!!!」
―!?!?!?
「…んなっ!?なんじゃとぉーーー!!!!」
One Year
-for Stragus-
『"ソウル・オブ・サマサ"はケフカ信者が集まった"狂信者の塔"の最上階にあるらしいが…。
本当におぬし一人で行くつもりか?』
『ガンホ-よ、お前さんには村を守ってもらいたい。
わしが"ソウル・オブ・サマサ"を取り戻すゾイ!
それにもしかしたら、道中にリルムを探し出せるやもしれん。』
『ストラゴスがそう言うのなら。
…そうだ!偵察に行った村の者が言っておったが、あそこの魔物は魔法しか通じないようじゃ。
特にリフレクを上手く使ってくる小賢しいやつもいるという。…戦い方には気をつけろよ?』
『忠告ありがとうな、ガンホ-。
魔法の攻防戦なら、わしだって負けんゾイ!』
…そうじゃ。
老いぼれのわしもまだまだ出来ることはある!
リルムを見つけ出し、皆と共にまた闘うんだゾイ!
…きっと、わしらなら出来ると、そう信じて疑わなかった…
…だのに……
「我が名はマジックマスター。
この宝は、我らがケフカ様に捧げる!
邪魔する者は……抹殺する!!」
「お、おのれ…。バリアチェンジとは…っ!
わしとしたことが、何たる失態!」
「お前もケフカ様のために、その魂…献上しろ!」
「ぐぬぬ…」
…だのに、
わしが甘かった…。
魔物がこんなにも強くなっているとは…。
ガンホ-が言っておったのに、わしはどこかで慢心していたのだ。
ロックたちと幻獣の聖地へ赴いたあの時。
わしの力もまだいけるんだと、…そう慢心してしまったんじゃ。
その驕り高ぶった結果が、これだゾイ…。
許しておくれ。
誰一人助けられんで…
頼りにならん老いぼれで…
許しておくれ…
リルム…
皆……
…ケフカ…様の…ために…
…ケフカ…様の…ために……
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大切な者のためなら、
わしの魂なんぞ……
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