starry☆sky

□このまま一生届かない
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「終わった終わった!梓ー帰ろー」



今日の部活終了。先輩はとっとと着替えてもう制服姿になっていて、僕はまだ着替えていない。
待っててくださいと一言先輩に声を掛けて僕もとっとと制服に着替える。
いつも先輩と一緒に帰ってる。何でと聞かれると何も言えない。僕たちは付き合っているわけじゃないから。
翼に前に言われたことがある。梓は書記が好きなのか、と。そのときは気が付かなかった。先輩は先輩で、それ以上でもそれ以下でもない。ずっとそうだと思っていた。



「梓ー?まだー?」

「今行きまーす」



気持ちが変わったのは僕がスランプで落ち込んでいるとき、先輩が僕に声をかけてくれた頃からだ。
だんだん先輩に見惚れている自分がいて、他の部員と喋ってる先輩を見ると嫉妬している自分がいて、ああこれは恋ってやつかと自覚した。



「んーっ!今日も楽しかったなー」

「先輩はいつでも楽しそうですよね」

「梓は違うの?」

「そうですねー、宮地先輩いじれた日はちょっと楽しかったと思います」



実際そうなんだけど本音をいうと先輩の笑顔が見れるだけでその日は楽しかったと思ってしまう。



「部屋に戻ったら何しようかなー」

「食堂に行ってご飯食べるんじゃないんですか?さっきそういってたじゃないですか」

「あれ、そうだっけ?」



こういうところも愛しい。1日5回くらいはは先輩を愛しいと思う。ここまで愛しいと思っているのにこの気持ちを言えない弱い自分がいる。
恋愛に教科書があればいいのに、なんて思う日がくるなんて思わなかった。



「梓、この後暇?」

「え?はい、暇ですけど」

「じゃあ一緒にご飯食べよう?梓は宇宙食だけど私のやつちょっとあげるから」

「いいですよー」



やったーと隣で嬉しそうにはしゃぐ先輩。可愛い可愛い写メとりたい。あれ、何この感情。そのうち僕先輩のことストーカーしそう。



「じゃあ早く行こう。ほら!」



先輩が僕の片手をぎゅっと握る。一瞬思考が止まったけれど先輩の手のぬくもりで思考が元に戻った。え、これ、先輩と手つないでる?



「ちょ、先輩!速いです!顔面に冷たい風が当たるんですけど!」

「室内に入ったらあったかくなるよ!」



背中ごしに先輩が笑顔でこっちを振り向く。先輩、先輩先輩。なんでそんな可愛いんですか。僕の心臓、何回壊せば気がすむんですか?



笑顔
(先輩の笑顔を見るたびに僕の心は先輩への気持ちで溢れていく)



091208
梓と冬まであと17日!超楽しみ!ファンブックまであと9日!冬OPまであと2日!!


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