starry☆sky
□永遠の命はいらない
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「誕生日おめでとう!何か欲しいものはある?」
12月20日。僕の誕生日。部屋には僕と先輩。2人きりの、部屋。
「特にないです」
「無いの?」
「はい」
会話が途切れて静まり返る。
本当に欲しいものはない。ただ、先輩が傍にいてくれればいい。
「・・・本当に何もないの?」
「はい。ありません。先輩が傍にいてくれればいいんです」
同じことを聞いてきた先輩にそういうと先輩は頬を赤く染めて手にもっていた雑誌に目を移した。
これだけで赤くなったりしたらどれくらい赤くなるのか確かめたくなるじゃないですか。どうしようどうしよう。心が体が先輩を求めている。
「先輩、」
名前を呼ぶと同時に先輩をベッドに倒す。目の前には驚いた顔をする先輩。ああ何をやっているんだ僕は。
「欲しいもの、ありました」
「先輩が、欲しいです。先輩の心も、体も、声も、全て欲しいです」
これじゃ我が儘ですか?好きな人の全てを欲するのは、駄目ですか?
「梓」
先輩は僕の頬に片手をそえながら僕の瞳を見つめてきた。そんな可愛いことしないで下さいよ。制御できなるなるじゃないですか。
「梓の恋人になった時点で、私のすべては梓のものだよ?」
確かに先輩はそういった。そういってくれた。驚きと嬉しさが体中に広がって、思いが唇から飛び出てきた。
「僕の全ても、先輩のものですよ」
「ふふ、ありがとう」
「先輩、僕もう自分を止める自信がないです」
「・・・自分の気持ちに身を任せてみたら?」
先輩のその一言で僕は自分の気持ちに身を任せた。
永遠の命はいらない
(そんなものいらない)(先輩が傍にいてくれれば、それでいい)
091220
もう20日・・・。梓おめでとう!来年も愛し続けるから覚悟しといて!ね!