銀魂
□4つの青い目
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何でみんな戦っているんだろう
楽しいのかな…
僕には分からないけど…
暗い暗い夜を生き
歩を進め戦って…
その頬の血を嬉しそうに触って…
やっぱり僕には分んない
そんなのの何処が楽しいんだよ
そんな事を考えながら何もしないでボーッとしていたら奴に出会った。
僕よりも少し小さいそいつ
その一族特有の傘をさして澄んだ青い目でこっちをずっと見てた。
あんまりジーッと見つめられるもんだから口を開いちゃった。
『……何?』
久しぶりに喋ったからへしゃげた変な声が出た。
そいつはしゃがんでいる僕をじっと見ながらこっちに歩いてきた。
「何してんの?」
…それ僕が先に聞いたのに。
『別に。何もしてないよ、ただあのバケモノを見てただけ。』
そいつは僕の目線の先、さっきから戦ってる夜兎族の奴らの方を見た。
「ふ〜ん」
『何で戦ってるんだろうね。何が楽しいのか僕には分んないよ。』
しばらく2人で黙ってそれを眺めていた。
突然そいつは口を開いた。
「求めてるのさ。」
僕はそいつを見た。
「潤いを。」
そいつも僕を見た。
「お前には分んないの?俺達の渇きが。俺達の求める潤いが。」
さっきの夜兎達は突然やってきた別の夜兎に殺されてた。