コラボ作品の部屋

□あなたの瞳に映して
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クリフトは私より年上だし頭も良いしーー何よりも穏やか。要するに、わがまま放題の私なんかより、ずぅっとオトナだ。

いつもはそんな彼に甘えて、「私も意地はってたね、ゴメンね」と言えるのだけど。


今回はなんだか、クリフトの優しさや私を宥める態度が「コドモ扱い」に思えて、怒りを収めることがまったく出来なかった。

ーー現に今も。
世界中のすべての人に、惜しみ無く無償の愛を与えるという神様の話を聞きながら、私は更にイライラを募らせている。

クリフトの立つ祭壇のすぐ前には、きれいな女の人。私よりずっとおしとやかで、オトナだ。


話を熱心に聞いていて、時折クリフトと目が合うと、深く頷いたりしてる。
私の座る、窓際の一番後ろの席からでもその様子は見てとれた。

最近いつもそうだわ。きれいな女の人にばっかり……。他の人もいるのに。
もう、知らないんだから!



私は目の前に広げた本からすっかり興味をなくし、何気なく若葉繁る外へ視線をずらした。
するとガサガサ、と葉っぱが鳴る音がしてーー

(ーーあ!)
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