コラボ作品の部屋
□本当の宝
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勇者一行は今、あるお宝を手に入れるため、古びた塔に登っていた。
「こ、こわい・・・。」
「何言ってんのよ、クリフト!大丈夫よっ、ほら!」
アリーナは今にも崩れそうな階段を飛び跳ねてみせる。
「ひ、姫様!危険ですっ、どうかお止め下さい!!」
クリフトはガクガクする足を必死に引きずるように、アリーナについていく。
「従者って、大変だなあ。俺もちょっと怖いよ、こんなボロボロな所・・・。」「全く、近ごろの若者ときたら・・・。こういう場所では慎重でなくてはならぬが、男とは、そう泣き言を言うものではござらんぞ。」
「・・・はい。」
勇者とライアンも、二人に続く。他の皆は、塔の入り口で待機している。
「ひ、姫様、お待ち下さい!」
「クリフト、怖いならダッシュで通り抜ければいいのよ!」
「い、いけません!団体行動を乱しては・・・!」
「大丈夫よっ!勇者、ライアン、先に行ってるからね〜・・・って、キャー!!」
アリーナが勇者とライアンに知らせようと、その場でジャンプをすると、
地面が崩れ、階下に落ちていった。
「姫様!!」
クリフトもアリーナを守るように、手を伸ばし、落ちていく。
「アリーナ、クリフト!!」
ドン!と、二人が地に着いた音が聞こえたが、
「・・・だ、大丈夫、クリフトが、スクルトかけてくれたから・・・。」
アリーナが答えた。
勇者とライアンはほっとして、二人のもとに行こうとしたが、
「!!」
ガラガラと、塔全体が崩れてきた。
「アリーナ殿!クリフト殿!」
「・・・仕方ないっ、リレミト!」
勇者とライアンは、塔を脱出する。
待機していたブライが駆け寄り、
「姫様と、クリフトは!?」
勇者を問い詰める。
「・・・・・。」
勇者は答えられず、その場にしゃがみ込んだ。
「アリーナ殿とクリフト殿は、階段から落ちて・・・。その時点では声は聞こえたのだが・・・。」
「・・・とにかくっ、今は、二人を助けださなきゃ!瓦礫をどかせてっ!ミネア、あんたのバギで瓦礫を飛ばせられないの!?」
「無理よ!二人がどこにいるのかもわからないのに!・・・ホイミ、ベホイミ!」
ミネアは二人の所在を感じようと、必死に精神を集中させる。
皆も瓦礫を、ブライも腰の痛みも忘れて瓦礫をよけていた。
その頃、二人は・・・