神先輩って…

こんな人でしたっけ!?


ーーーーーーーー…


係の仕事が終わって
私は海南バスケ部の
部室へ向かった。


ガチャ

扉を開け自分のロッカーを開き荷物をしまおうとしたら あるモノが目に
入った。



…写真…?

ロッカーのすぐ近くに
一枚の写真が落ちていた
拾って写っている人物を確かめてみると


(わ!女の人!…ん?こっ…この人は神先輩!?)

なんと写真に写っていたのはダイナマイトボデーの成人女性と我が海南
バスケ部の爽やか担当
神 宗一郎が2ショットで並んでいた。


(かかかっ彼女さんかしら!?)

そんな事が脳裏を通った。

聞いてみようかな…


ガチャ


「よーっす!」

「あっ!清田!」

タイミング良く
清田が入ってきた。

私は早速“あの写真”
を見せる事にした

「ねぇ清田…この写真
見てみ!」

「あん?……神さんだ…」

「この隣のキレイな人!
彼女さんかなぁ!?」

「えっ!でも彼女いねーって言ってたけどなぁ」


「隠してるって事も
あり得そうじゃない?

美人さんだし…」


「確かに…!直接聞いてみるといいんじゃね?」


「そうだね!じゃあ先輩
来たら聞いてみるよ!」


「おう!じゃあ俺自主練
してっから!!」

「うん!じゃまた後でね」

「じゃーなー」

清田は部室から出て行った。

それにしても
すごいなぁこれー

確かに神先輩は顔は
割と整って身長高いし
モテるのもうなずける

写真まで持ち歩いて
るもんだから相当
愛されてるんだなぁ
この彼女さん…。

「羨ましい!
私もこんな風に愛されてたいなぁ〜!」

「何言ってんの?」


「ぎゃあああああああ!!」

いきなり耳もとから
囁かれ私は心臓が爆発
した。

後ろを向くとそこにいたのは







神先輩だった




私はとっさに写真を
後ろに隠した。


「先輩…こっ…こんにちは」

「こんにちは(ニコリ)
何してたの?」

「あっ…はは別にそんなーははは」

「そう?…ん?あっ!!
見て!窓の所!」

「えっ!?」

私はとっさに後ろの窓の方を見た。

その瞬間 手から何かが
抜けた感触がした。

(え?)

自分の手を見ると

握ってあるはずの写真か



無い


「あれ?」


「ねぇ、なぁにこの写真」
「は…?」


ものすごーく素敵な
スマイルを向けて

手には……あの写真が
あった。

「あっ!」

ヤ ラ レ タ


「うぁっと…そのー」

「どこで見つけたのコレ」
相変わらず怖い位の
笑顔を崩さない先輩…

心無しかだんだんと
近づいてきてる気が…

ん?いやいやいや!!
絶対近づいてきてる!?

ひぃぃぃぃいっ!!

「ねぇ?聞いてる?」

「えっ!!えーっとですね
落ちてて!そうです!
ロッカーの近くに落ちてたんですよ!だから
決してやましい事は
なぁーいっっす!!!!!」

言えた!よく頑張ったよ
私!偉いよ私!

「へえー、そうだったの

…ねぇ この女の人
誰か分かる?」

「…?かっ彼女…ですかね…?」

「ふふ…実は




俺の姉貴」


「…は?あ、姉貴?」

「そう、どうしたの?」

「え?いーえ別に…」

なんか一気に疲れた…

彼女じゃなかったんだ

あーあつまんね

「声にでてるけど」

あ゛ははははははっ

「彼女じゃなくて
つまらなかった?
ごめんね(黒笑)」

「ひぃぃぃぃいっ!!
ごっごめんなさい!」

ひぃぃぃぃいっ!
黒い圧力がぁあっ!
ぐぅぅっ苦しいぃい!

「ふふっその苦痛に
歪んだ顔…そそるねぇ」


ツゥー…と私の頬を

なぞる長い先輩の指ー

「もっと虐めたくなるよ」
「うわああああああっ!」


私達2人を見れば
かなりラブラブな2人に見えるかもしれないが

そんな事は決してない
会話を聞くかぎり私は今先輩に殺されそうだ

あ…れ?先輩の顔が
あれ?あれれれれれれ


その瞬間ふわっと先輩のいい香りが私を包んだ


え?キ…ス?



いや違う唇に柔らかい
感触はない

その時首元にチクッと
衝撃が走った。

「え?」

「ふふっキスマークつけちゃったよ」

「つけちゃったよって!
何言っちゃってるんですか!!これは普通かっ彼女とかにするものであって!!」

「知らなかった?」

「うぇ?」




「俺、君が好きなんだ」


その時私に見せてくれた笑顔は純粋に柔らかかったー…。

(うわああああっ!!)

(ふふっ驚いた?)

写真から始まる恋愛模様





一言あれば どうぞ★



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