■ダストボックス■

□キラキラ
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光の粒が舞う。

大小様々なその輝きに手を伸ばしてみても掴むことは出来なくて。
思わず口を尖らせると、後ろから聞こえる笑い声。

「何笑ってるんだよ。」

「いや、別に?」

ニヤニヤと笑う顔が気に入らなくてムッとすれば、その笑みは更に深くなって苛立ちが増す。

「どうせ、ガキだって思ってるんだろ?」

自分でもそう思ったのでそっぽを向いてそう漏らすと、近付いてくる笑い声。

「そんなことないぜ。ただ、お前相変わらず可愛いなって思ってさ。」

その言葉と共に後ろから抱き締められる。
すっぽり、とはいかないまでも確実に抱き込まれている事実にプライドが疼く。

「可愛くない!」

腕の中でジタバタともがくけど、決して解けないその腕がなんとも憎らしい。

「悪い悪い。そんな拗ねんなって。」

「拗ねてない!」

噛みつくようにそう反論すれば、ザックスは更に面白そうに笑う。

「怒んなよ。」

褒め言葉だよ、褒め言葉。と続けるも、その口調に笑みが含まれているのは明らかで。いくらそんなことはないと言われても何の説得力もなかった。

「そんなの、ちっとも嬉しくないよ。」

だいたい、男の自分に可愛いだなんて言って、褒め言葉になどなるわけがないのだ。
ザックスはそこのところを全く分かっていない。

「馬鹿ザックス。」






END.


*このきらきらした一瞬を、閉じ込めてしまえればいいのに、をテーマに書き始めたはずが…


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