OTNER*NOVEL

□追いかけっこ
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「だから、絶っっ対に言わないって言ってんじゃん!!」


「だから、何が何でも言わせてやるって言ってんじゃないすか!!」





そんな言葉が通り過ぎていった。
否、正確には、そんな言葉を発しながら二つの人影が猛スピードで走り去っていった、のだが。



(また、今度は何があったんだか……)



僕は二人の後姿を見送りながらそう思った。




今日だけで二度目だ。



何がって?そりゃ、こんな風景に出くわすのがさ。


1度目は昼休み。昼食を食べ終わって英二が越前のとろに行ったと思ったら、彼は何分もたたないうちに戻ってきて。
「どうしたの?」って聞いても返事はなくて。というか、僕がそこにいるってこと自体気づかなかったのか、そりゃもう豪快な走りっぷりで僕の前を走り去っていってしまった。
一体何なんだと首を傾げていたら、今度は越前がもの凄い速さでその後に続いた。


嵐は、訪れるとともに過ぎ去っていった。




と、思っていたら。



「不ぅぅう二ぃぃいいいい!!!」



本日、三度目の邂逅。





「どうしたの?英二。」


僕は一度目の時と同じようにそう彼に声を掛けた。




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