MEMO

小話置き場。
小説と呼べる程の出来ない話や設定を随時更新。
◆Z←C.恋心 



苦しい。

胸が苦しくて動悸が激しい。
俺ってどうしちゃったんだろう?
別に体調が悪い訳じゃないし熱がある訳でもない。なのに、時々変になる。

「クラウド、どうかしたか?」

「ううん、どうもしないよ。」

ほら、今も。
首を傾げて俺を見るザックスを見て、俺の体はおかしくなる。
動悸がして落ち着かなくて、俺の周りだけ急に酸素が減ったんじゃないかってぐらい息が苦しくなって。
俺どうしちゃったのかな?
体、おかしくなってしまったんだろうか?

「そか?なんか、具合悪そうに見える。」

そう言って、心配そうに伸ばされる手。

…ザックス、違うんだ。
近づく手から目が離せない。
早く触れてほしいという思いと、触れてほしくないという思いとが交錯する。
こんなこと思うなんて、やっぱり俺はおかしくなってしまったんだと思った。

「ごめん、ザックス。」

だから俺はその手に触れられる資格なんてないんだ。だっておかしい。俺、おかしくなっちゃったんだ。

急に立ち上がって後ずさった俺に対して、ビックリしたザックスの顔から、俺は逃げるように走り出した。




******Z←C.恋心



クラは自覚なくザックス好きな時間が流そうです。
そして悶々。
うちの2人は悶々し過ぎだわ。

2009/05/31(Sun) 23:08 

◆ZC←T.届かない。 




手を、伸ばす。
けれどその手は届かない。


俺は何故か地べたを這っていて、体も上手く動かせなかった。足に力が入らない。一歩分前に進むだけでも必死にもがかなければならない様は、酷く無様で滑稽だった。
必死に誰かの名前を叫びたくて口を開くけど、うまく言葉に出来なくて。
悔しい。霞む意識でそう思った。



動けと命じる意思と早く行かなくちゃと、逸る思いは空回りするばかりだった。
そうしてる間に、いつの間にか降り出した雨は視界を遮り身体を冷やした。俺の意志とは裏腹に阻まれる行く先。奪われていく体力。

それでも。前に、前に。

手を伸ばす。








けど知ってる。この手は届かないって。



「クラウド!」

突然、名前を呼ばれ肩を揺さぶられてハッとする。心臓は常より早く鼓動を響かせ、手には汗が滲んでいた。荒い呼吸を繰り返しながらぼんやりする頭で視線を上げれば、眉をハの字に下げた仲間が俺を覗き込んでいた。

「…ティーダ?」

どうして彼がここにいるのか、不思議に思って問いかけようと口を開くと、それより早くティーダが動いた。
一瞬、くしゃくしゃに崩れた顔が見えたかと思うと暗転する視界。
あたたかい、と感じたのは抱き締められているからだと気付いたのは暫く経ってからだった。
ティーダは何故か、俺をぎゅうぎゅうに抱き締めて離さない。
どうしてこんなことするのかとか、何かあったのかとか聞きたいことは沢山あったけれど、どれも言葉にならなかった。
そうしてる間に、俺の鼓動も落ち着いてきて呼吸も浅くなった。
そうすると、はて自分はどうしてそんな状態に陥っていたのだろうかと首を傾げるも、その理由がわからない。
ティーダに起こされる前。そう、起こされる前だ。俺は先程まで眠っていて、そういえば。夢を見ていたような気がした。どんな内容だったのかは思い出せない。

ただ、…手が。

汗が引いて冷たくなってしまったその手が寂しいな、なんて。
ティーダの背に腕を伸ばしながらそんなことを思った。




******ZC←T.届かない。




届かない手。
届かない思い。

夢に魘されてたクラをたまらず起こしたティダの話。

2009/05/27(Wed) 08:29 

◆ZC.ボクノキモチ 



暗い部屋でお前を思う。

愛しいと、胸に広がる甘い痺れがオレを苛んで苦しめる。
ただ好きなだけでいられたら、友愛の範囲でお前を好きでいられたらどんなにかよかっただろう。

無理だ。もうそんな純粋な気持ちだけでお前と一緒にはいられない。
離れていれば声を聞きたくなるし、近くにいれば触れたくなる。一度触れればもっとと願い、その思いは止め処なく深くなっていく。

強欲だと、思う。

今までとは一緒でいられない。芽生えてしまった気持ちは時が経つにつれて成長し、既に自分の手には負えなくなってしまっていた。

愛してる。

そう言ってしまえたらいいのに。そうしたらその思いが免罪符になるんじゃないかなんて考える自分に嫌気がさす。

愛してる。

伝えたくて伝えたくなくて、苦しい。

オレはどうしたいんだろう?オレは、どうすればいいんだろうか?


答えは出ないまま、オレはまたお前との毎日を繰り返していく。




******Z→C.ボクノキモチ



ザックスのスキンシップ過多についてクラからどうして?と問い掛けられたザックス、悶々とするの巻。
おかしい…うちのザックスはこんな子じゃない、筈。

2009/05/26(Tue) 13:41 

◆C独白.暗 

小高い丘の上。街並みも川も海も小さく思える場所に立って世界を見渡す。
綺麗な世界。色んなことがあって、少しだけ歪になってしまったけれど、それでも逞しく、しなやかに広がる大地はただただ優しくて。無条件にそこにいきる者全てを受け止めていてくれると感じられる。

けれど、その腕に抱かれながらも俺の心は孤独だった。


銀色の英雄も、こんな思いをしていたのかな。
戦場で見た孤高の背中を思い出す。彼はいつも独りで戦っていた。仲間はいた。それこそ星の数ほどの兵士やソルジャーが彼を支持し憧れ敬愛していた。けれどそれは彼が独りではないということとイコールでは成り得なかった。

だから彼は寂しくて、縋る存在を求めたのかもしれない。


いつかは俺もそうなるのかもしれない。

遠くない未来を思い描く。孤独は人を容易く苛み、ぐちゃぐちゃに過去を潰して幸せに蓋を被せる。そして、狂気でその身を支配するのだ。

なんて甘美な誘惑だろう。

けど、そんな深闇に落ちるわけにはいかない。
闇に引き寄せられる時に、浮かぶ顔がある。
親友、思い人、幼なじみ、旅の仲間達や沢山の街で出会った数え切れないぐらいの人の顔。
みんなみんな守りたいもので。守りたかったもので。

だから、俺はまだ大丈夫。ここで、生きていける。

みんなと、一緒に。




******C独白.ああ、こんなにも。




何が書きたかったのか、自分で分からない!

2009/05/20(Wed) 16:56 

◆no title 

片翼の混沌と対峙した。

彼は云う。人形は所詮人形。操られることを望み、操られることで己の価値を見いだすと。

脳裏に浮かぶのは、金色の光。深い碧。
彼の混沌が執着する唯一の存在。

見惚れる程の綺麗な笑みで彼は云う。

人形に叶わぬ夢を見せるな。折角己が手塩にかけて愛し育てた無垢な人形が、壊れて動かなくなってしまうではないか。


そのまま、音もなく消えた姿を脳裏でズタズタに引き裂いてやる。
悔しくて悲しくて、そんな存在ははじめからなかったことにするように。
ズタズタに引き裂いて。
見る影もないくらいにひしゃげて潰して消え去って。


そんな世界に、お前は居ればいいと。

声もなく泣き叫ぶお前にそう言ってやれたらどんなに心は晴れただろう。

ああ願わくば。憎む相手を殺す腕(うで)ではなく。
愛しい存在を抱く腕(かいな)であれたらと。

黒く寂しい世界でそんなことを、思った。



******秩序の誰か→C


片翼の混沌→「R+□」後のあの人。

のばらかセシルかはたまたティーダか。
こめつぶ的にはそのどなたかなイメージ。
でも「お前」とか言うのはのばらっぽい。なんとなくね?

2009/05/20(Wed) 10:28 

◆C独白.宝石箱のような 

喉が渇いたら潤すでしょう?

お腹が空いたら満たすでしょう?

空が青ければ眩しくて涙が出るし、アンタが隣にいれば愛おしくて温もりを感じたくなる。

それだけだよ。たったそれだけのこと。
他に理由なんていらないんだ。
俺にとっては当たり前のことで、呼吸をすることと同じぐらい必要なことなんだ。

愛するって、言葉にすると陳腐で途端に嘘臭くなるけどさ。
この感情の辿り着く意味を考えたら行き着く答えはそれだった。

アンタを愛すること。

寝ても覚めても何していても、俺って存在がいる限り、その気持ちが失われることはない。

俺自身がアンタへの愛のかたまりなんだ。


だからさ、受け取ってよこの気持ち。アンタが1人で立ち上がれなくなるその前に。



******C独白.宝石箱のような



弱った子犬は抱き締めてしまえ。震える体を温もりで癒して。

ザックスにとってクラウドは干したてのお布団みたいな存在だといい。

2009/05/20(Wed) 10:26 

◆Z独白.弱いモノの葛藤 

思い出すだけで反吐が出る。
こみ上げてくる嫌悪感を片膝を抱えてじっと耐えていれば、その不快な感情はただただ増すばかりで堪らない。

暗い感情に支配される。
オマエサエイナケレバ。

赤い赤い液体の海で吐かれた呪いの言葉。

違うよ少年、”オレが”じゃなくて”神羅が”だ。

ピクリとも動かなくなった固まりに向けてそう言ったけれど、きっとそんなことはどうでもよくて。
そいつからしたら、こうなった元凶がオレだとかオレじゃないとか関係ないんだ。直接手を下したのがオレだから。オレがそいつの家族を殺して友達を殺してそいつの命も奪っていったから、憎む理由なんてほら、それだけで充分だろう?

ああ、本当に。オレさえいなければお前は死ななくてよかったかもしれない。

例エバオレガ来ナクテモ替ワリノ奴ガ殺シニキタッテ。

お前は死ななかったかもしれない。

ソンナ訳ナイッテ知ッテルケド。

ぐるぐる渦巻くもしかしたら、こうだったら、ああしていたら。

そんなことしてもオレの罪は消えないのに。

分かってる。オレは逃げてるんだ。逃げて隠れてなかったことにしようとしている。なんて馬鹿野郎だ。なんて最低野郎なんだ。

逃げるな。目を背けるな。オレの罪は生涯消えることはないのだから。


******Z独白.弱いモノの葛藤


暗いくらーいっ

2009/05/20(Wed) 10:25 

◆Z→C.セツナレンサ 

「好きなんだ。」

眠る横顔にそっと、手を伸ばす。
あどけない寝顔とすべらかな肌に、胸が高鳴る。

「好きだ。ずっと、好きだった。」

呟く声は空気に溶けて大気をふるわせ、お前の耳に届いたはずだった。けれど、眠るお前はその声に気付かない。
何もなかったかのように、変わらず目を閉じたまま。
その姿に、安堵する。

伝わって欲しい。伝わって欲しくない。相反する気持ちを抱えて、それでも今の関係が壊れることを一番恐れてるオレは、狡くて卑怯な手段をとった。

お前の知らないところで、この思いを消化させること。

眠るお前に、毎夜愛を囁き続ける。そして、自分の気持ちを満たそうとした。それが、虚しさとか淋しさが増えるだけだと気づかずに。

「好きだよ、クラウド。」

それでもオレは、今夜もお前に愛を囁く。



******Z→C.セツナレンサ


リハビリ小話。
上手く話が書けないのでしばらくリハビリ街道歩きます。
短い話をちょこちょこ書いてくです。

2009/05/20(Wed) 10:24 

←前の10件
[TOPへ]
[カスタマイズ]



©フォレストページ