日々小ネタ

ちまちまち。
◆六ムラ 




「あたまいたい」

「風邪でもひいたのかねぇ…」



ずびずびと鼻をかんで、
六は顔をしかめた。



「あんた…今日は寝てな」

「…仕事「休みな」



間髪入れずに返され、
六は言葉に詰まる。

その様子が
ガラにもなく可愛くて、
ムラサキはころころと笑った。

当の本人は不服そうに
顔をしかめる。




「ムラサキ」


「なんだい?」


「ごめんな」



そう言って、六は
ムラサキの頬に手を当てる。

熱のせいか、手が熱い。



「くすぐったい」



ふふ、と笑って六から離れる。



「電話してくるね」

「ん」







「ムラサキ」

「なんだい?」



すきすきだいすきあいしてる




「キスしたい」

「はいよ」




……………
わっは、べったべたや
六ムラってなんか
六さんがムラムラしてる
みたいな←

2009/09/27(Sun) 20:16 

◆一京と六 



知られてしまったらのなら

きっと死にたくなる。



「一京、あれ」

「…?」



小さな貴方の指がさすのは
小さな白猫。



「捨て猫?」

「ですね」



貴方は私の手を引いて
白猫に近寄る。



ミィ…

「弱ってる」

「………」



白猫を抱き上げて
貴方は沈黙する。

あぁ、私は貴方に甘い。



「病院、行きましょうか」



そう言った瞬間、
貴方のあどけない顔が
嬉しそうに綻ぶ。



「うん!!」



あ、この声好き。



「治ったら、飼う?」

「えぇ」

「じゃあおれ毎日会いに行く」



良い?
小首を傾げて私にたずねる。

答えは決まっている。



「えぇ。勿論」



嬉しそうに微笑んで、
貴方は私の手を強く握る。



一京のそうゆう優しいとこ
「好き」



最後の単語だけ
やけに私に響いた。



あぁ、六。
そんなに好きにさせないで。




貴方に隠した醜い恋



見られてしまったら
もう戻れない。

貴方との優しい時間にも
別れを告げなくては。



…………
イケちゃん片想い。
六ちゃんは気付いてません。

2009/09/27(Sun) 16:16 

◆六ムラ 



ぎゅう



「ムラサキ」



後ろから抱き付く
六の手を握った。



「なに?」







「すき」



背中からの低い声。
鼓膜が震えた。



「すき」



もう一度。





『あぁ』



「ムラサキ」



『また行くのね』



旅立つ前は酷く優しい。




「あいしてる」



貴方はそういう男。



……………
六ムラです。
ムラサキさん淋しいかんじ。

2009/09/27(Sun) 13:45 

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